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　蔀英治氏

（告）2005年3月17日、「牧野信一の文学」を昨年上梓された近田茂芳氏が逝去されました。慎んで哀悼の意を表します。

（告）2004年8月29日、種村季弘先生が逝去されました。直ちには何の言葉も吐けませんが、慎んで哀悼の意を表します。

水戸、足柄に遊び名作「天狗洞食客記」「夜見の巻」を発表-1933年(昭和8)(37歳)-

３月、東北地方への旅行を企て、水戸の義弟浅尾辰雄宅に滞在。健康がすぐれず北上を断念し、帰京。この時の体験が傑作「天狗洞食客記」を生み出した。

夏、友人の足柄上郡山田村村長瀬田左太郎の紹介で同郡大井村宇佐見方に滞在、主に昆虫採集に興じる。以後足柄の村々をしばしば訪れ、後期の「足柄もの」（磯貝英夫）とよばれる傑作群が書かれる。

「いったい人の頭に浮かぶ凡ての象に、抽象や現実の別のあり得るはずもないのだ。例えば天を仰いで可見の星の姿を写そうならば、それは直ちに空想の所産であって、ひっきょう絶対の存在ではないか。」（「水車小屋の日誌」、昭和８）

一般事項（国内）

・日本国際連盟脱退。小林多喜二虐殺。宮沢賢治病死、享年３８歳。「行動」「文學界」「文藝」が創刊される

一般事項（国外）

・トラー政権誕生。ルーズベルト、ニューディール政策を推進

マキノ君の作品

「心象風景」「心象風景（続き）」「夜見の巷」（文藝春秋）「天狗洞食客記」（経済往来）「水車小屋日記」（帝大新聞）（１６篇１１誌）
その他

一般作品（国内）

・宇野浩二「枯れ木のある風景」石坂洋次郎「若い人」谷崎潤一郎「春琴抄」堀辰雄「美しい村」

一般作品（国外）

・マルロー「人間の条件」ロルカ「血の婚礼」

その他

・なし