惜別 大坊珈琲店!

牧野邦夫により描かれた「大坊珈琲店の午后」が、まさにその場所に掲げられてきた青山の大坊珈琲店が、年内で閉じられる、とお聞きしております。

1975年開店の際の格調高い広告文そのものの深い味わいの珈琲が飲めなくなることを惜しむ人びとのために、店主らしい素敵な記念の本が作られています。その中より、この絵についての文章を紹介し、惜別といたします。またこの絵が「大坊珈琲」の香りとともに眺められる日を楽しみにお待ちいたします。

(編集人 M/K)

― それから一点、「大坊珈琲店の午后」。店の入り口にいつも掛かっている絵です。牧野邦夫が近所にアトリエを構えている時によくコーヒーを飲みにいらっしゃり、テーブルの下でデッサンをしていたらしい。できた時に見せにきてくれました。当時モデルだった千穂夫人を座らせ、背景は店内が描かれています。そのまま大阪の人に届けられ、後にここに帰ってきたものです。この絵はかけがえのないものです。掛け替えられることはありません。―

大坊勝次著 『大坊珈琲店』2013年12月1日初版発行 P97

大坊珈琲店 店内に飾られた絵画
『大坊珈琲店の午后』
完成年月日 1982年
サイズ   24.0×33.0
材質    油彩・キャンバス

大坊珈琲店開店

1975年開店時広告文

 

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